仕事でもプライベートでもGoogleアカウントを使用しているので、
Googleが提供しているGoogle Cloud Platform(GCP)も使ってみようと思い、GCPでWordpressの構築に挑戦してみました。
色々なブログやサイトで調べながら構築すれば、簡単にできるのかと思っていましたが、ちょいちょい手こずったので、備忘録として記事にまとめます。
1.WordPress環境の構築
まずはCromeからGCP login等で検索してログイン画面にアクセスします。
Googleアカウントをお持ちでない場合は、こちらからアカウントの新規作成ができます。
![](https://34.170.248.152/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-08_15-05.png)
GCPのWebページから[無料トライアル]をクリックするとすぐに利用できます。
![](https://34.170.248.152/wp-content/uploads/2024/03/QS_20240308-151638.png)
Google Cloudコンソール(管理画面)が開いたら、左上のNavigation menuからMarketplaceを選択します。
![](https://34.170.248.152/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-08_15-28-1.png)
検索ボックスには[Wordpress]と入力すると、対象のパッケージが表示されます。
今回はWordPress Google Click to Deploy‘ーVirtual machinesというパッケージにしました。他にも色々なパッケージがありますが、その違いはよく分かってないです。。。
![](https://34.170.248.152/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-11_15-22.png)
パッケージの構成内容は下記の通りです。
Package contents:
Apache2 2.4.56
MySQL-Client 8.0.35
MySQL-Community-Client 8.0.35
MySQL-Community-Server 8.0.35
MySQL-Server 8.0.35
PHP 8.1.27
WP-CLI 2.9.0
WordPress 6.4.2
Wordpresを使いこなすにはPHPやMySQLの知識が必要になるので、今後これらについても勉強していくつもりです。
構築を開始するにはGET STARTED(運用開始)のボタンをクリックします。規約に関する画面がでたらAgreeをクリックします。
![](https://34.170.248.152/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-11_15-40.png)
![](https://34.170.248.152/wp-content/uploads/2024/03/QS_20240301-162224.png)
Deployをクリックし、WordpressのVM仕様を定義します。
![](https://34.170.248.152/wp-content/uploads/2024/03/QS_20240301-162240.png)
![](https://34.170.248.152/wp-content/uploads/2024/03/QS_20240301-162956.png)
これらの設定で月額が変動しますので、
Deployment name wordpress-1(なんでもOK)
Zone us-central1-b
Machine type e2-small(0.5-2 vCPU, 2GB Memory)
Boot disk size 30GB
Allow HTTP traffic from the Internet チェック
Allow HTTPS traffic from the Internet チェック
パラメータ設定後、最後に利用規約に同意しますにチェックを入れて、
Deployをクリックすると環境構築の処理が開始されます(数分)。
環境構築が完了するとWebサイトのURLや各システムのアカウント情報が掲載されます。
この情報はGCPの検索欄からDeployment Managerと入力すれば、アクセスできます。
試しにサイトにアクセスしてみます。
![](https://34.170.248.152/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-11_15-59.png)
![](https://34.170.248.152/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-11_15-58-1024x631.png)
初期状態のHPが表示されました。かなり簡単にサイトの構築ができました。
2.静的IPアドレスを設定する
初期で構築されたサイトは動的IPで設定されている為、これを静的IPで固定したいと思います。
今後IPとドメイン名を紐付ける設定するので、IPは固定されている方が望ましいです。
まずサイトのVMを停止させます。公開している状況(稼働中)では、VMの編集できる項目が限定されます。
左上のNavigation menuからCompute Engineを選択します。
![](https://34.170.248.152/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-11_16h23_54.jpg)
対象のVMチェックを入れてSTOPをクリックします。しばらくするとVMが停止します。
![](https://34.170.248.152/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-11_16h26_36-1024x193.jpg)
次にName欄の**-vmを選択し、構成ページに移動します。
![](https://34.170.248.152/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-11_16h29_55.jpg)
画面上部のEditをクリックすれば、構成を編集できるようになり、
[Networking]→[Network interfaces]の[default]を選択します。
するとネットワークの詳細情報が展開されます。
![](https://34.170.248.152/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-11_16h31_27.jpg)
![](https://34.170.248.152/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-11_16-37.png)
スクロールダウンして[External Ipv4 adress](外部IP)をクリックして、[RESERVE STATIC EXTERNAL IP ADDRESS]を選択します。
画面下の[SAVE]をクリックします。これで静的IPが割り当てられてられました。
![](https://34.170.248.152/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-11_16h38_33.jpg)
それではもう一度Deployment ManagerからWebサイトを開いてみます。
・・・
はい、なぜかレスポンスがありません。
ということで何かしらの対応が必要になりました。
![](https://34.170.248.152/wp-content/uploads/2024/03/QS_20240305-094938.png)
3.静的IPに設定後にサイトへのレスポンスが無いときの対応
今回IPを変更したということで、サイトにアクセスできなくなりましたが、
原因を調べるとWordpressのDBにサイトのURLが登録されているので、
それを更新する必要があるとのことです。
といことで、SSHを利用して、サイトのURLを更新してみます。
左上のNavigation menuからCompute Engineを選択し、VM instancesをクリックします。
対象のVMの項目に[SSH]のコマンドがあるので、それをクリックします。
→新しいブラウザが表示されます。
![](https://34.170.248.152/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-15_09-13.png)
下記のコマンドを入力してDBを更新します。
sudo mysql -uroot -p[ここにパスワードを入力];
use wordpress;
UPDATE wp_options SET option_value = 'https://[ここに静的IP]/' WHERE option_name = 'home';
UPDATE wp_options SET option_value = 'https://[ここに静的IP]/' WHERE option_name = 'siteurl';
![](https://34.170.248.152/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-15_09-33.png)
二つのデータを更新できれば、完了なので、[Ctrl]+[z]でMySQLを終了します。
ここで、Wordpressのバージョン等でテーブル名やインデックスが変わっている場合があるので、
MySQLのコマンドを使用してテーブルの内容を確認してください。
テーブル名の確認
SHOW TABLES;
![](https://34.170.248.152/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-15_09-37.png)
コラム名(wp_options)の確認
SHOW COLUMNS FROM wp_options;
![](https://34.170.248.152/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-15_09-37_1.png)
ということでWordpressでサイトを運用するならMySQLの知識も備えておく方が運用が円滑にできそうです。
4.参考 GCPでのWordpress構成
今回作成したWordpressは以下の図のように構成されています。
記事の投稿やテーマのテンプレート、プライグインの導入等はWordpressの管理者画面から実施できますが、
より詳細な設定やカスタマイズを実施するならSSH経由で直接PHPファイルを編集することも必要になります。
現在はデフォルトのテーマで運用していますが、今後はPHPファイルを直接編集してオリジナルのテーマも構築していきたいと思います。
![](https://34.170.248.152/wp-content/uploads/2024/03/QS_20240315-084139-1024x466.png)
今回は以上になります。次回はドメインを名前.comで取得し、
Webサイトのアクセス処理の最適化、セキュリティ強化を行う為、
Cloudflare(クラウドフレア)への登録作業を実施したいと思います。
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